2010年10月29日
【“栄養のバランス”に隠された策略】
アメリカのこむぎせんりゃく
食生活史研究家 鈴木猛夫の著書から
戦後の栄養教育の中で最も強調されたのが「栄養のバランス」である。
なんでもまんべんなく偏食しないで食べることを勧める指導である。
昭和33年、厚生省はその方法としてアメリカの栄養指導を参考にして
基礎食品の指導を始めた。
食品の持つ栄養効果をもとに種々の食品は六つの群に分類し、それらを
過不足なく選んで献立を立てれば自然と栄養バランスのとれた望ましい
食生活になるという指導である。
この考えの基礎となるのは栄養素やその栄養効果、含有量によって食品を
選択するという手法である。
例えば澱粉質という栄養素は人のエネルギー源になるという栄養効果が
あり、その含有量が多い食品として米やイモ、パンなどを挙げている。
このように栄養素からとるべき食品を選択するという手法が正しいとする
とおかしなことが起こる。
その国の伝統的な食文化、食形態、産物、その民族の体質などと言うこと
が全く考慮されなくなるのだ。例えばパンの原料は硬質小麦で日本では産出
できず、江戸時代までは目にすることはなかった。
ところが栄誉分析すると米と同じくらい澱粉質多い食品だと言うことで「
六つの基礎食品」の中に分類された。
パンのほかにマカロニ、スパゲティでもいいということになる。
同じように良質なタンパク質として畜産物も熱心に奨励されたが、
日本の食生活の中では常食されてきた歴史はない。
しかし栄養素から判断されると摂取すべき大事な「栄養食品」だという
ことになる。
江戸時代の人がパンに牛乳・ハム、ソーセージ、ステーキ、食後にヨーグルト
などという食生活をしていただろうか。食品を栄養素を選択すると体質や伝統的
食文化、食形態、産地、生産量、季節感などは考慮されない。
この栄養素主義を世界中で推進させたかったのはアメリカである。
アメリカは大量の農産物を輸出することで国家財政を賄ってきた。
どの国にもスムーズにアメリカ農産物を輸出するのにはその国ごとの伝統的
食文化ほどやっかいなものはない。
例えば日本国内で産出される食材ばかりが消費されるような日本型食生活では
アメリカの農産物は永遠に日本で消費されることはない。パンの原料も家畜飼料も
日本には輸出できないというのではアメリカは困るのだ。
食生活史研究家 鈴木猛夫の著書から
戦後の栄養教育の中で最も強調されたのが「栄養のバランス」である。
なんでもまんべんなく偏食しないで食べることを勧める指導である。
昭和33年、厚生省はその方法としてアメリカの栄養指導を参考にして
基礎食品の指導を始めた。
食品の持つ栄養効果をもとに種々の食品は六つの群に分類し、それらを
過不足なく選んで献立を立てれば自然と栄養バランスのとれた望ましい
食生活になるという指導である。
この考えの基礎となるのは栄養素やその栄養効果、含有量によって食品を
選択するという手法である。
例えば澱粉質という栄養素は人のエネルギー源になるという栄養効果が
あり、その含有量が多い食品として米やイモ、パンなどを挙げている。
このように栄養素からとるべき食品を選択するという手法が正しいとする
とおかしなことが起こる。
その国の伝統的な食文化、食形態、産物、その民族の体質などと言うこと
が全く考慮されなくなるのだ。例えばパンの原料は硬質小麦で日本では産出
できず、江戸時代までは目にすることはなかった。
ところが栄誉分析すると米と同じくらい澱粉質多い食品だと言うことで「
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パンのほかにマカロニ、スパゲティでもいいということになる。
同じように良質なタンパク質として畜産物も熱心に奨励されたが、
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ことになる。
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:健康講演会・「笑いと健康寿命」
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