田から物　宮崎米穀店

気になる本・「笑顔がクスリ」(昇　幹夫)から⑭

◆「男」と「女」

最近は脳というブラックボックスについて解明が進み、一般向けの脳の本が
たくさん出ています。


【計算脳】と言われる左脳と感性や情緒などをつかさどる音楽脳と呼ばれる
左脳を結ぶ部分（脳梁）の大きさは、女性の方が大きいのです。
そのため女性は左右脳を自由に使えます。例えば女性は離婚話の最中に泣い
たり怒ったり（右脳）しながら慰謝料もクールに計算できますが、男性は苦手です。

【男性は個性化】といって、左右どちらかの脳に偏って発達しやすいため、
右脳が個性化すると音楽家、芸術家になり、左脳では大科学者が生まれるわけです。

また女性は言葉の内容より、その話が本当か嘘か話のトーンで見抜く能力に優れて
います。男が内容を重視するのに対し、女性は話し方の速度や声の高さで、あれは
ウソと見抜きます。これは、まだ言葉も言えない赤ちゃんの気持ちをさっと見抜くと
いう子育ての中で実につけた能力かもしれません。

まだあります。まず【痛み】に対して
　女性の方が男性より強いのです。確かに痛みに対しては女性の方が男性よりはるか
に大きな反応を示しますが、陣痛のような本当に強い痛みに会うと、じっとこらえて
耐えることができます。だから人口爆発という言葉ができたくらい、人類が増えた
わけでしょう。
【男が妊娠】したときの出産はどうなるか。男の産婦人科医の間でよく議論しまし
たが、結論はいつも同じです。9割以上は帝王切開だと思います。

　次に【出血】に対しての強さ、これだって女性の方が強い。教科書には全血液量の
3分の1を失うとショックになって死に至るとありますが、この通りになるのはどうも
男性だけみたいです。子宮外妊娠やお産の大出血で全血液の半分近く出血して脈も触れ
ない状態でも、輸血を始めると皮膚に赤みがさし、血圧も上がり、不死鳥のように
よみがえってくる女性を何人も見ていますので、実感として女は強いと思います。

　もう一つ、悪い環境に適合して生きていく能力、これも女性の方が強い。雪山で
2週間も消息を絶ち、チョコレート2枚で飢えをしのいで無事生還したのも女性なれ
ばこそですし、ソ連とアメリカの宇宙船に乗せた犬もさるもどちらも雌ですね。
【孤独に強く悪い環境に耐える】のは実験動物学ではメス、というのは常識なのです。
いつか地球が滅びるとしたら、まず初めに男の感受性豊かな者、次に男の鈍感な者、
次いで女性の比較的感受性豊かな者が死に絶え、そうでないのが最後に生き残るだろう、
と述べたのは、男女のことに詳しい、医師である渡辺淳一氏 です。
　「笑顔がクスリ」(昇　幹夫)より