田から物　宮崎米穀店

良い食べ物のルート

少し前の時代のお魚のルートのお話。
海からは遠く離れたある県、周りが山また山のN県S市には遠くの港から
トラックに魚が一杯の魚が積まれてやってきます。村中全員で全部買いとるのです。
S市民「こんな小さい魚を持ってくるなんて」「今日は同じものばっかりじゃない」
「今日は来るのが遅かったじゃない」「今日は高いわよ」「今日は魚は要らないわ」
は言わないのが暗黙のルール。それを言ったらお終いだから、ルートが切れるから
言わないし、全部買いとる。

船の底、板子一枚その下は遭難すれば地獄の海、海の人が命をかけて海に
出向いて頂いた“神様の贈り物”。自然天然の食べ物は“神様からの贈り物”。
『文句を言ったら罰が当たる』と言われ続けてきた言葉だった。
我がままを通せば言えば、命懸けの仕事も精一杯の誠意を込めた仕事もやる人
はいなくなる。
　
　自然食品のルート
　お互いの信頼関係が“命綱”です。申し訳ありませんが、お客様にも多少のことは
大目に見ていただかないと成り立たない“約束事の世界”です。良い食べ物のルートを
守るには【みんなで買う】【来た物には我がままを通さない】という掟(おきて)がある
世界です。
悪いものがあれば当店がお取り換えはしますが“目くじらをたてる”のは申し訳
ありませんが【御法度】でございます。

今のお客様には最初お買い求めいただいた頃は何かと不慣れなどでご迷惑を
おかけし怒られたこともありました。しかし、今はいつも穏やかに「ご苦労様」
と迎えていただいています。実情は何も変わってはおりません。変わられたのは
お客様の方です。皆さん心の広くて深い方になられた。
ご家族の健康が満点で、ご自分も若さと美しさを保ててこられたのが、自然食品の
お陰だと分かっていただいてから、多少の不便さはあっても当店の誠意と苦労を
ご理解をいただけたのかもしれません。ありがたいことだと感謝しております。

昔も今も良い食べ物のルートは皆でしっかりと守らねばならないことには
変わってはぃません。そういうことです。