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沈む夕日が立ち止まる町のお話


写真は5月3日の六甲山の紅葉谷の白石滝出会いの新緑の下で遊ぶ兄弟

第2回阪神南地域夢会議の講演「阪神南地域の地域づくり活動を考える」を聴講して・ 尼崎市 大物町 宮崎 温(ゆたか)                                                                               尼崎市のトレピエにて〈2006年1月24日〉
講演「地域資源を活かしたまちづくり・沈む夕日が立ち止まる町~オンリーワンのまちづくり~」(講師若松 進一)

 愛媛県のとある小さな町、双海町。瀬戸内海の漁業基地とみかん畑があり海のすぐそばにJR駅がある、だけの6000人の町。この町に年間五十数万という観光客が訪れる、仕掛け人は日本一小さい課の課長、なぜなら若松課長以下部下はゼロ。その訳、秘訣とは?

 私たちの町の子供達は自分の町を(誇りを持って)語れない・・。若者に聞くと「無い無い尽くし、仕事が無い、活気がない、文化が無い、プライドが無い、遊び場が無い、情報が無い、道路は狭く、交通信号機さへ無い」。 あるのはおいしい魚・おいしいみかん・人情が厚い。「それを売り出そう」。しかしその特徴は隣近所の町町にもあって特にというわけじゃ・・。 みんなに聞いて見た、「どんな町に住みたいの、幸せって何?」。
 
 町の活性化のために、とにかくやってみようと《コンサート》を計画。それを聞き付けたNHKが取材に来ることになった。降りる駅を間違えたNHKの職員を次の駅に迎えに行ったら、職員は「海に沈むこんなきれいな夕日はみたことない」と言った。船乗りだった若松さんは「確かに・・!」。NHKの放送の都合で6月30日に決まってしまった。 「そうだ会場をあの駅のある場所にしよう」と言ってJRに交渉、「まさか」と思ったJRはOK。梅雨の中にもかかわらず当日は好天気で、前もっての予告の放送の効果で当日は3千人以上の大観衆。びっくり仰天したJRは抗議に来た「なんてことを」。しかし翌年からはコンサートの日にJRは「コンサート観光トロッコ列車」をチャッカリ走らす。

 特産の魚をみかんを売ろうとしたが匂いを嫌がる、料理ができない、骨さへ取って食べれない、みかんは重たくて持って帰れない。そこで“竹輪(ちくわ)”にして売った。
 普通は3本200円の“ふにゃあり”としたもの。それを少し長く固くして1本100円にして売り「この竹輪を望遠鏡にして夕日を見るともっときれいに見える」と。ジャコ天なども売って年間売上5,500万円。しかし、おばちゃんたちに怒られた「望遠鏡(1本)ではなく、なんで双眼鏡(2本)といわなんだ」と。
 みかんを絞ってオレンジソフトクリームに加工した。【売れなければ製品ではあっても商品ではない。】「どうして売るか?」【人間は感動の動物】「双海町の海岸で二人で夕日を見つめながらオレンジソフトクリームを食べたら結ばれる」という話を流したら「来るわ来るわ、学生や若いアベックが」。オレンジソフトクリーム年間売上1800万円。「よし、次はコーヒーを売ろう、“ゆーひーひーコーヒー”」しかし、さすがにこれにはUCCコーヒーの会社からクレームがきた。仕方がないので「ゆーひーにーコーヒー」

 人がたくさん来るようになると次はきれいな花の続く道路がほしい。そこでJRに交渉。 「線路沿いに花を植えさせてほしい。」JR「許可できません。」「しかし菜の花が咲いているやないですか?」JR「あれは自然に勝手に咲いているからかまわない」そこで菜の花の種を買い込んで穴の空いた袋に入れそれを何人かで担いで種をこぼして歩いた。 翌年春、線路沿いに見事な菜の花の道路ができた。びっくりしたJRは抗議「なんを・・」。 しかし、翌年の春、JRは「菜の花観光トロッコ列車」をチャッカリと走らす。国鉄とは「国」が「金」を「失う」と書き、JRとはチャッカリと金を儲けて「J(じぇに・銭)」が「R(あ~る)」と書きます。(※どこまでいくねん)

他にも色々なエピソードがあった。夢を追いかけるためにはあらゆるものを笑いを使って利用していく、その情熱と勇気と面白さに感動しました。あるエピソード。町村合併があり大きくなった町の年間総予算は25億円。町の振興プロジェクトを企画しろといわれて書いたのが50億円の企画書。驚いた議員さんたちの「赤字が出たらどうするんだ?」、若松「黒いペンで書いて赤字を消します」とやった。
【失敗しても行動すれば振り子のように触れて、弾みがついたら反動で1回転することもある】【他の町を見習ったら規模の大小の勝負になるが、オンリーワンなら自分達の汗と知恵があればできる。】【日本一の物語を楽しく・新しく・美しくを分かりやすく話す。】
 とにかく笑わせる泣かせる。見た目は田舎に行ったらどこにでもいてはる「おじさん」、町を人を夢を愛して止まない情熱家かほら吹きの落語家か。

当時大好評でしたのでここにも載せます。


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Posted by 田から物 宮崎米穀店  at 16:05 │Comments(1)健康

この記事へのコメント
こんにちは。
始めまして・・

この記事、感動と興味をもって楽しく読ませていただきました。

ありがとうございます。
Posted by saku at 2007年06月11日 17:15
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